2018年 10月 13日
語録 |
「草だからいいんです」。その草大学、郷里樽石大学松田清男学長が逝った。健康訓でよく「棺桶に自分で歩いていくような人生」を説き、釘だけは誰かに打ってもらわないとと呟き、笑いを誘っていた。そしてちゃんと有言実行がまた素晴らしい。まあ、「人生に余生なし」だから、米寿が天寿も格好いい。どこ行くも何するも「ジェニ、ジェニ・・・」(お金)が東京の女子大講演で伝わらず、少しだけ落胆したことも。学生はジェニーさんが理解できないのだから仕方ない。そんな大人気の全国的出前講演行脚は3000回に迫る。地元では日に三回こなすことも。樽石(草)大学は入学したら最後卒業がない。開学は28年前、23年前入学の学籍番号は205番。しかし自身の樽石大学は、何と50年前から始まっている。プロ教員時代の、担任ではない学長の居る小学校は実に楽しかった。目の伝染病持ち子供はプールに入れない。そんな子らを引率、山奥の清流に連れていき思う存分の水浴びは、生涯心のタカラモノとなる。そんな教科書には乗っていない自然と社会学育は数知れない。「忘れる忙しいは愚の骨頂、充実していない証拠」と、生命系経済学者故・大塚勝夫早大教授をも唸らせた。ひょうひょうとした人柄は、たとえ命令口調にも場崩れさせないことも今思えば不思議だった。草大学だからキャンパスは広大。全国から(海外からも)大勢の臨時学生がそれぞれの文化を持ち寄り受講に訪れ、本学生となり樽石大学の文化を持ち帰る。語録「ひとが来るひとが来る文化を運んでくる。樽石の文化を持ち帰る。そこに新たな文化が生まれる」は、交流の喜びを説いた名言。「和」「ワ」「輪」「環」「話」も、循環社会の『わ』を説く「心の教育」のキーワード。・・・想いは尽きない。ただ我々の心のキャンパスには、今朝もおはようと「学長回診」の元気な掛け声がこだました。
●●松田清男講義語録集ご希望の方はお声がけください。お譲りします。/瀬野和広
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by k-seno
| 2018-10-13 23:08