2011年 02月 15日
真価 |
その家で子供たちは成長し、やがて巣立っていきます。
子供たちが巣立った後の家はずいぶんとそのサイズが大きくなるものです。
大概リフォームは、そのサイズを維持できなることがきっかけとなり、
貸間にしたり減築したりと、様々な普請で凌ごうとします。
ところがこの家のリフォームは、それとは間逆のとても喜ばしいリフォームです。
子供たちは新たな家族を伴いながら、この家に戻ってくる家づくりだったからです。
長男家族は、この家を改修しながら親子2世帯同居にリフォームの家づくり。
長女家族は、前庭に新居を構えながらのリフォーム参加となる計画です。
いい家づくりとライフステージはそんな暮らし向きの循環で育まれるのがいいですね。
リフォームの真価は「世代循環」。それはこの場所で育んでこその家づくりであるし、
地域づくりの基本形を意味します。
直しながらでもこの家に住み続ける意思こそが、そのかたちづくりを育む原動力です。
それゆえに表面上の美装リフォームではそれを支える建築にはなりえません。
基礎土台と屋台骨の健康診断からはじめることは言うに及ばず、
温熱環境を整えながらの空間再構築でしか、
その建築的担保は計れないことも認識しないといけません。
世代循環の暮らし向き、
その受け皿としてのリフォーム建築の真価も同時に問われている時代なのです。
週末そんな家づくりの見学会を開催します。
野川、深大寺の散策エリア内の家づくり。
昼食に是非深大寺蕎麦をご賞味いただきながら、
皆様お誘い合わせの上お出かけください。
詳細はアトリエまでご連絡ください。
by k-seno
| 2011-02-15 22:59